多くのトレーニーが減量時に抱える懸念事項。
それは、減量時に筋肉量を減少させず脂肪だけを落とすにはどうすればよいかということである。
減量時に筋肉が落ちてしまうのが怖くて、絞れた身体を今すぐにでも手に入れたいのに、なかなか減量に踏み切れないというトレーニーも案外多いのではないだろうか。
筋肉を増やすには不断の努力と忍耐力が必要不可欠であり、体脂肪を減らすプロセスよりも遥かに時間と労力を要するプロセスである。
ゆえに、多くのトレーニーが筋肉を減らさずに減量を成功させる方法を模索するのは容易に理解できる。
そこで今回は、減量時に筋肉量を落とさずに脂肪だけを効率的に落とすために心に留めておくべき5つのポイントを紹介しよう。
これら5つのポイントを押さえて減量を行えば筋肉を落とさずに体脂肪だけ効率的に落とすことができる。
コンテンツ
減量 を成功させるための大前提
トレーニング編
ポイントその1 トレーニング強度を維持する
減量期についついやってしまう間違いが“トレーニング強度を低下させてしまうこと”である。
体脂肪の燃焼効率を上げようとして、普段行っている高負荷トレーニングから低負荷高レップストレーニングに切り替えたり、有酸素運動を過剰に行ったりするのは完全な誤りである。
低負荷高レップトレーニングを行ったとしても脂肪燃焼に大した効果は得られないばかりか、筋肉に対する刺激が減少するため、結果として筋力および筋肉量の減少を招いてしまう。
したがって、減量期に筋肉量を維持したい場合は、最大筋力を落とさないためにトレーニング強度を維持することが必要不可欠である。
普段100 kgのバーベルでベンチプレスを行っているのなら、減量中であっても100 kgのバーベルでベンチプレスを行うようすること。
ポイントその2 トレーニングボリュームは減らしても良い
減量とは、消費カロリーが摂取カロリーを上回るように食事管理を行うことであり、言い換えると、身体は常にエネルギーが不足した状態となる。
この状況下では、身体の疲労回復能力は必然的に低下するため、増量期と同じボリュームのトレーニングを行うと、急速に疲労が蓄積し、オーバートレーニングに陥りやすくなる。
➡その結果、筋力・筋肉量の減少を招いてしまう。
したがって、減量期に行うトレーニングにおいては、普段と同じトレーニング強度を維持しながらもトレーニングボリュームを減らすことで、オーバートレーニングを回避する必要がある。
トレーニングボリュームを減らすには、トレーニングのセット数を減らすと良い。
ポイントその3 有酸素運動をし過ぎない
有酸素運動は体脂肪の減少に一定の効果をもたらすのは確かであるが、その優先度は決して高くない。
トレーニングを怠り、有酸素運動を優先して行う行為は筋力・筋肉量を減少させる要因となる。
➡<参考>効率的に脂肪燃焼を促すには有酸素運動よりも筋トレを優先しておこなうべし
さらに、有酸素運動を行う場合はトレーニング後に行うようにし、トレーニング前には行わないようにする
トレーニング前に有酸素運動を行うと、有酸素運動により疲労した状況でトレーニングを行うとトレーニングパフォーマンスが低下し、結果として筋力・筋肉量の減少を招く恐れがあるからである。
食事管理編
ポイントその4 急激に体重を落とそうとしない
筋肉を落とさずに体脂肪を効率的に落とす減量ペースとして推奨されているのは、週当たりに体重の1%のペースで体重を落としていくことである。これ以上のペースで減量を行うと筋肉量の減量を招く可能性が高いといわれる。
体重80 kgの男性であれば、1週間当たりに800 g程度の減量(80 kg×0.01=800 g)が筋肉量を維持したまま体脂肪を減らす最大のペースだと考えよう。
➡<参照>筋肉を減らさない減量の最速ペースと3つの具体的テクニック
ポイントその5 必要なタンパク質量を確保する
必要な栄養素およびエネルギーが不足する減量時にこそ、筋肉量を維持する為に必要な十分量のタンパク質を確保することが極めて重要になる。
維持するだけも多大なエネルギーを必要となる筋肉は身体にとってお荷物であり、カロリーが慢性的に不足する減量時にタンパク質が不足すると筋肉の維持はさらに困難となる。
以上5つのポイントが、筋力・筋肉量を維持したまま減量を成功させるために心がけたいポイントである。
時間をかけて大きく発達させた筋肉を失わないためにも、上記5つのポイントをしっかりと押さえて、キレッキレボディを目指そう!