上腕 のサイズアップに悩んでいるなら 高レップ (20 RM)トレーニングを取り入れてみよう

[記事公開日]2018/01/13
[最終更新日]2018/07/19

上腕二頭筋・三頭筋のサイズアップに悩んでいるなら高レップで行う種目をトレーニングメニューに追加してみよう。

今回は上腕二頭筋・上腕三頭筋のサイズアップに必ず(と言っていい程)貢献してくれるであろう“レップ数”に関する有益な情報をお届けしよう。



これまでにも上腕のサイズアップに効果的なトレーニング方法に関する研究報告が数多くなされてきた。

➡しかし、そのほとんどの研究報告では、“トレーニング経験の乏しい初心者”や“年配の方々”を調査対象とし、これらの人々はいわばどのような形態のトレーニングを行ったとしても筋肉の成長が比較的容易に達成できるため、これらの調査結果を我々に適応するには少し無理があった。

 

 

しかし、今回ようやく我々のようなトレーニング経験を十分に積んだトレーニーを対象とし、かつ調査期間も比較的長期(8週間)にわたる研究報告が発表されたのだ。

勿体振るのもアレなので、この研究報告[1]の結論を先に紹介しよう。
 

 

上腕 のサイズアップを図るには高レップ(20 RM)で行うトレーニングを取り入れると良い

 

結論
上腕トレーニングを“高レップ(20 RM)で行ったグループ”において、上腕サイズ(断面積)の増加率が、“中レップ(8 RM)で行ったグループ”と比較して、2倍高い数値となった。

 

研究内容の概略は以下の通りである。

 

研究内容

・筋トレ経験が2年以上のある20名の若年アスリート選手を対象

“高レップグループ”“低レップグループ”の2つのグループにランダムに分ける

・両グループに以下の上腕トレーニングを行わせた

・8週間に及ぶトレーニング終了後(週3の頻度)、上腕サイズの増加率と筋力増加率を測定

 

両グループのトレーニングボリューム(ウエイト重量×反復回数)はほぼ等しくなるように調整が行われた。

 

 

実験結果

 

上腕 のサイズアップ(断面積増加率)に関して

 

上の結果からも分かるように、両グループにおいて上腕サイズの増加が認められるが、特に高レップ(20 RM)グループにおいて顕著に上腕サイズがアップしているのが見て取れる。

 

 

上腕 の筋力増加率に関して

テストステロンを爆発的に増やす

 

上腕の筋力増加率に関しては、高レップグループにおいて、わずかな筋力の低下が見られたが、その筋力減少率(-5.9±8.6%)はそれほど顕著ではなかった。

 

ポイント1
これは、長期(8週間)の間、高重量トレーニングを行わない場合、筋力が僅かに低下する可能性があることを示唆している。

 

一方、低レップグループにおいては上腕の筋力増加が見られた。

 

ポイント2
これは、高重量(8 RM)のウエイトを使用してトレーニングを行うことで、上腕の筋力が増加することを示唆している。

 

 

講評および上腕トレーニングのアプローチ方法

上腕二頭筋

 

今回、筋トレ経験を豊富に積んだアスリート選手を対象とし、長期(8週間)にわたって上腕の筋肥大(サイズアップ)を調査した貴重な研究報告を紹介した。

この研究報告でも述べられているように、筋肥大のポテンシャルを最大限に高めるには、筋力アップと筋肥大の両方にアプローチを図ることが重要となる。

 

なぜなら筋力アップと筋肉量増大には相関関係があるからである。

 

具体的アプローチ方法

筋肥大トレーニングと筋力アップトレーニングをうまく組み合わせることで、サイズアップと筋力アップを効率的に図ることができる。

トレーニング前半(筋力アップ)

 8 RM(もしくは1~5RM)の高重量低レップトレーニング

トレーニング後半(筋肥大)
➡20 RMの高レップトレーニングを行い、パンプアップ



高レップトレーニングを過小評価しない

上腕

 

今回、最も伝えたかったポイントは20レップス反復できるような低重量のウエイトを過小評価すべきでないという点である。

高レップトレーニングにより、ターゲット部位をパンプアップさせてバーニングさせることで、成長ホルモンの分泌が促進され、筋肥大を促進させることができるのである。

 

筋肥大を引き起こすために知っておきたい知識については以下の記事を参照にしてもらいたい。



20 RMの低重量ウエイトを使用したトレーニングでも筋肉は肥大することが今回研究により証明されたのであり、単にウエイトの重量アップを追い求めるだけではく、レップ数にも様々な変化を加えて上腕のさらなるサイズアップを目指してみよう。

 

参考文献

[1] Fink et al (2016) Effects of rest intervals and training loads on metabolic stress and muscle hypertrophy