こんにちは!ワークアウトサイエンスです。
トレーニングを熱心に行うトレーニーであれば摂取を積極的に検討したいサプリメント、それがフィッシュオイル。
フィッシュオイルは科学的裏付けの取れたサプリメントのひとつで健康を増進する効果だけでなく実は筋肥大にも大きな効果を生むことが多くの研究により明らかとなっているトレーニーにはもってこいのサプリメントである。
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それでは早速、フィッシュオイルとは何なのか?そしてフィッシュオイルにはどんな効果が期待できるのか?を順番に見ていくことにしよう。
コンテンツ
フィッシュオイル とは
フィッシュオイルとは別名「魚油」とも呼ばれ、タラ、イワシ、サバなどの青魚から抽出された油分である。
そしてフィッシュオイル中に含まれる2種の“オメガ3脂肪酸(脂肪酸の一種)”が健康上および筋肥大にプラスの効果を生むことが分かっているのだ。
その2種の“オメガ3脂肪酸”というのが、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)と呼ばれる成分である。
このDHAとEPAは体内で生成することができない必須脂肪酸のため食事やサプリメントから摂取するしかない。
また、このDHAとEPAは魚以外の食材にも含まれているが、特に魚に多く含まれていることから十分量のDHAとEPAを手軽に摂取する方法としては、魚を積極的に食べるかあるいはフィッシュオイルサプリメントを摂取する方法が推奨されている。
フィッシュオイルの効果
冒頭でも紹介したようにフィッシュオイルには健康機能の向上と筋肥大の加速という2大メリットがある。
それではフィッシュオイルの優れた効果を具体的に見ていこう!
筋タンパク質合成の加速
2011年に発表された研究報告[1]によると、被験者ら(25~45歳)に1日あたり4 gのフィッシュオイルを8週にわたり摂取させたところ筋タンパク質合成速度が約50%増加したという。
つまりフィッシュオイルの摂取により筋肥大プロセスが加速することを意味している。
さらにフィッシュオイルには筋タンパク質合成のスイッチをオンに切り替えるmTORシグナル伝達系を活性化させる効果があることも分かっている。
カタボリック作用の抑制
フィッシュオイルには筋タンパク質合成を加速する効果があるだけでなく筋肉の異化(カタボリック)作用を抑制する効果があることも分かっている。
我々の筋肉内では常にアナボリック作用とカタボリック作用の両プロセスが同時進行している。
そして「正味の筋肉増加量」はアナボリック作用により新たに合成された筋肉量からカタボリック作用により分解されてしまった筋肉量を引いた値となる(以下に示す単純な引き算)。
よって、筋肥大を加速させるにはアナボリック作用を促進するだけでなくカタボリック作用を抑制することも非常に重要な要素となるのである。
そしてフィッシュオイルにはストレスホルモン“コルチゾール”の分泌を抑制しカタボリック作用を鈍化させる効果があることが研究により判明している。
備考ではあるが人は肉体的・精神的ストレスを受けるとカタボリック作用が加速し筋肥大に悪影響を及ぼすので、可能な限りストレスを溜めないようにすることがカタボリック作用を抑制する効果的な方法となる。
疲労回復の促進・関節の保護
フィッシュオイルにはトレーニング後の筋肉の炎症を抑える効果があり、これにより筋肉の疲労回復が促進されることが研究により分かっている。
それだけでなく、関節痛を患うリウマチ関節炎患者に1日5.5 gのフィッシュオイルを12ヶ月間継続して摂取させたところ、関節痛の症状が大幅に改善されたという[2]。
このことからも分かるように、フィッシュオイルには種々の炎症を抑える効果があるため、日々ジムで高重量のウエイトを上げ下げするトレーニーこそ、筋肉や関節の疲労回復および保護に真摯に向き合い、将来起こり得る関節痛などの予防のためにフィッシュオイルを日常的に摂取することが推奨されているのである。
フィッシュオイル の健康増進効果
この他にもフィッシュオイルには数々の健康機能を向上させる効果が多くの臨床実験により証明されている。フィッシュオイルが持つ主な健康増進効果を以下に列挙する。
フィッシュオイルの健康増進効果
- 心血管疾患の予防
- 肌を滑らかに保つ
- 高血圧の予防
- 免疫力の強化
- 鬱の予防
- 記憶力の向上
- 目の機能向上
- 肥満の予防
このように、フィッシュオイルには筋肥大効果以外にも数々の健康増進効果が確認されている。
よって、毎日ハードなトレーニングを行うトレーニーは魚(特に青魚)を積極的に摂取するか、あるいはフィッシュオイルのサプリメントでDHAとEPAを効率的に補うのが良いだろう。
フィッシュオイルの摂取について
フィッシュオイルが身体に良いことが分かったところで、次のステップは“上記の効果を得るのに必要なフィッシュオイルの量はいくらなのか”を考えてみよう。
フィッシュオイル自体の量は重要でない
まず押さえておかなければならないのはサプリメントに含まれるフィッシュオイル自体の量は重要ではないということである。
例えば、サプリメントによっては「フィッシュオイル1000 mg配合!」などといった紛らわしい表記がされることがあるが、我々が上記の効果を得るのに必要な主成分はフィッシュオイル中に含まれる“DHAとEPA”であり、フィッシュオイル自体の量はどうだって良いのである。
フィッシュオイル の摂取目安量
また、DHAとEPAの摂取量における標準ガイドライン等は定めらおらず、諸文献[3,4]を参考にして総合的に判断すると、理想的なDHAとEPAの合計摂取目安量は1日あたり2~3 g を目安にすると良い。
2~3 gのDHAとEPA(混合)を摂取するにはフィッシュオイルを約4~8 g摂取することになる(一般的なフィッシュオイルサプリメントの場合)。
フィッシュオイル サプリメントの選び方
フィッシュオイルのサプリメントを選ぶときは、フィッシュオイル中に含まれるDHAおよびEPAの含有量に注目して選ぶと良い(上図の赤い部分)。
筋肥大と健康機能の向上を目的にフィッシュオイルを摂取しようと考えている人におすすめなのがノルディックナチュラルズ社から発売されているアルティメットオメガである。
このアルティメットオメガの最大の特長はEPA・DHAの含有率とその吸収率の高さである。
一般に広く販売されているフィッシュオイルサプリメントはエチルエステル構造という「自然界では新しい構造=吸収されにくい構造」をしており、問題点はその吸収率の悪さにある。
一方、アルティメットオメガは「ヒトが古来から効率的に代謝してきた魚油の形態=トリグリセリド構造」を持つため、吸収力が非常に高いことが大きな特長となる。
このトリグリセリド構造を持つ魚油は、エチルエステル構造のものよりも吸収率が70%高いことが確認されていることからも、DHAおよびEPAをより効果的に摂取したい場合はアルティメットオメガをお勧めする[5]。
さらに、1粒あたりDHAとEPAの合計量は550 mgとなり、これは他の一般的なフィッシュオイルサプリメントの平均含有量300 mgよりも多い含有量となっている。
もっと馴染みの深いメーカーのサプリメントを摂取したい人は、大塚製薬から販売されているネイチャーメイド スーパーフィッシュオイルを選択しておけば間違いないだろう。アマゾンでも売れ筋No1となっている(2018年2月27日現在)。
こちらは1粒あたりEPA:162mg、DHA:108mgの合計270 mgが含まれている。
やはり、吸収率の高さと含有率の高さでアルティメットオメガに軍配が上がるような気もするがここはお好みで。
フィッシュオイルサプリメントのまとめ
今回は、ハードにトレーニングを行うトレーニーこそが摂取したいおすすめサプリメントを紹介した。長きにわたってトレーニング人生を楽しむには筋肉を追い込むだけではなく身体のケアにも十分に気を配る必要がある。
もっともっと自分の身体を労わって筋肥大を目指してみよう!
参考文献
[1] Gordon I. Smith, et al (2011) Omega-3 polyunsaturated fatty acids augment the muscle protein anabolic response to hyperaminoacidemia-hyperinsulinemia in healthy young and middle aged men and women [2] Proudman SM,et al (2015) Fish oil in recent onset rheumatoid arthritis: a randomised, double-blind controlled trial within algorithm-based drug use [3] 高い吸収率-人体での吸収率が良い天然型のトリグリセリド構造-【株式会社Bヘルシー】