筋トレ後のテストステロン値の急降下を劇的に抑制する ビタミンC を摂取しよう

[記事公開日]2018/01/28
[最終更新日]2018/08/22

筋トレ後のテストステロン値の急降下を防ぐには筋トレ後にビタミンCを摂取しよう。

ビタミンC



まずは、ビタミンCの効果をテストステロンと筋肥大との深い関係について軽くおさらいしておこう(前回記事より)。
 

 

テストステロンと筋肥大との関係

 

テストステロンは、アナボリック(タンパク同化)作用を持つ男性ホルモンで、筋肥大において最も重量なホルモンの1つである。

事実、テストステロンには筋肉増大のペースを加速させる効果があることがこれまでの多くの研究報告[1]により明らかとなっている。

つまりテストステロンの値を高く引き上げれば引き上げるほど、より速くそしてより効果的に筋肉量を増大させていくことが可能になるのである(研究報告より[2])。

 

テストステロン値を高めることで得られる効果はその他にも、

  • 体脂肪燃焼効率の向上
  • 男らしさの形成
  • 前向きな性格を形成
  • 肥満予防
  • うつ病の予防
  • 病気やガンの予防
  • 夜のムードの改善

 

といった効果があることが諸研究により分かっている。

 

筋トレ後はテストステロン値が急降下

筋肥大を誘発

 

巷ではテストステロン値を高める筋トレ方法が数多く紹介されている。

スクワットやデッドリフトなどといった高重量を扱うことのできるコンパウンド種目を積極的に取り入れたトレーニングを行うことでテストステロンの値を高め、筋肥大を促進させようというのが根端にある狙いのようだ。

 

しかし、筋トレにより上昇したテストステロン値は、筋トレ終了後1時間が経過すると筋トレ前の正常時にまで低下することが近年の諸研究により分かっている

 

こういった理由から、筋肥大を効果的に誘発するためには、筋トレにより急激に上昇したテストステロン値をできるだけ急激に低下させようにすることがキーポイントとなるのである。

 

では、どうすれば筋トレ後のテストステロン値の急降下を抑制することができるのだろうか。

 

 

筋トレ後のテストステロン値の急降下を抑制するにはどうすれば良いのか

オールアウト

 

デッドリフトを始めとするコンパウンド種目で構成された高強度トレーニング(一般的な筋肉トレーニング)を行うと、テストステロン値は一時的に上昇するが、時間の経過に伴い急激に低下する。

 

 

筋トレ後にテストステロン値が急降下する3つの理由

理由その1.グリコーゲンの枯渇

 

筋肉中に蓄えられた筋グリコーゲン(炭水化物)は筋トレ時のエネルギー源として使用され、筋トレ後には枯渇状態に陥る。その結果、血糖値が低下し、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が増加し、テストステロン値が低下する。

 

 

理由その2.筋トレによる疲労

HIIT

 

筋トレによる疲労により、神経系がストレス状態下に置かれ、コルチゾールが分泌されることでテストステロン値が低下する。

 

 

理由その3.不適切な栄養摂取

ポテトチップス

 

筋トレ前の適切な栄養摂取を怠ると、身体がストレス状態下に置かれ、上記同様にコルチゾールの分泌が増加し、結果としてテストステロン値が低下する。

 

➡このように、筋トレ後にテストステロン値が急降下する原因に共通しているのがストレスの増加に伴うコルチゾールの分泌の増加である。



コルチゾールとは

コルチゾールとは、我々の生命維持に必要不可欠なホルモンの一種であるが、カラダが過剰な精神的・肉体的ストレスを受けると筋肉を分解する作用があるため、カラダにストレスを過度に与えないようにすることが、筋肥大には重要なポイントとなる。

 

➡これらのストレスに起因するコルチゾールの分泌を抑制し、テストステロン値の急降下を緩和する具体的な方法を3つ紹介しよう。

 

 

テストステロン値の急降下を防ぐ3つの方法

テストステロン

 

その1 筋トレ前後の栄養摂取を怠らない

 

筋トレ前1~2時間前までに炭水化物とタンパク質を含んだ食事を摂取しておく。

筋トレ直後には、枯渇状態にあるグルコースとタンパク質のレベルを引き上げるために炭水化物とタンパク質を摂取しておくことで筋肥大を誘発させることができる。

筋トレの前後に摂るべき最適な食事内容・タイミングについてはこちらの記事を参考にしていただきたい。

 

 

その2 筋トレをだらだら行わない

 

筋肥大を目指した筋トレを行う場合、トレーニングのテンポに応じてインターバルを適切に設定することで(30秒~3 分程度)、トレーニングの終始、成長ホルモンやテストステロン値を高く維持することができる。

トレーニング時間が過度に長引くと、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増え、結果としてテストステロン値の低下を招くため、トレーニング時間は長くても2時間程度を目安とする。​

 

 

その3 筋トレ前後に ビタミンC を摂取する

 

コルチゾールの分泌を抑制し、テストステロン値の低下を防ぐことが臨床的に証明されているビタミンを摂取することもテストステロン値の維持に有効な手段である。

最も有効なビタミンのひとつとして挙げられるのがビタミンCを摂取することである。


2014年に行われた研究報告[3]によると、筋トレ前後にそれぞれ約500 mgのビタミンCを摂取したところ、コルチゾールレベルの上昇を抑え、筋トレ後のテストステロン値の急降下を抑制できることが分かったという。

 

上記の他にもビタミンCにストレス軽減の効果があることを示した研究報告が多くなされていることからも上記の結果は合理的であると考えられる。

 

 

ビタミンC の具体的摂取タイミング

 

 

筋トレ前

筋トレ前の栄養摂取とともに1000 mgのビタミンCを摂取する(サプリメントからで良い)

 

筋トレ後

筋トレ後の栄養摂取とともに2000 mgのビタミンCを摂取する

 

➡これにより、筋トレによるコルチゾールの分泌を可能な限り抑え、テストステロン値の急降下を防ぐことができる。

 

 

タブレットケース(携帯薬ケース)を1つ購入し、ビタミンCの錠剤を詰めておき、筋トレ前後に摂取できるように常にカバンに入れておくと良い。100円均一などでも購入できる。

 

 

管理人お勧めの ビタミンC サプリメント

ビタミンC

 

 

管理人がお勧めするビタミンCサプリメントは、NOW Foods のビタミンC1000である。このサプリメントの良さは何と言ってもそのコストパフォーマンスの良さにある。

ビタミンC1000mgあたり約5.5円という安さは大手他社製品(大塚製薬 ネイチャーメイド C500はビタミンC1000mgあたり9.7円)よりも安い。

1粒の大きさはやや大きいものの、たった1粒で1000 mgものビタミンCの摂取が可能であるため手軽さも高ポイントである。

国内ブランドを応援したい人は、大塚製薬のネイチャーメイド C500を筋トレ前後に摂取してみてはどうだろうか。

 

 

まとめ

ビタミンC

 

筋トレで上昇させたテストステロン値を高く保つために、筋トレ前後にビタミンCを摂取することを検討してみてはどうだろうか。1錠当たりたったの約5円程度なので、試してみる価値はあるはずである。

普段の食事だけでは補え切れないビタミン・ミネラル類はサプリメントの力を借りるのが賢い選択ではないだろうか。



参考文献

[1] Ferrando AA,et al (2002) Testosterone administration to older men improves muscle function: molecular and physiological mechanisms.

[2] Shalender Bhasin, M.D,et al (1996) The Effects of Supraphysiologic Doses of Testosterone on Muscle Size and Strength in Normal Men

[3] Vijayprasad S, et al (2014) Effect of vitamin C on male fertility in rats subjected to forced swimming stress