普段から緑茶を飲む習慣のあるトレーニーにとっては朗報である。
早速、緑茶が我々トレーニーにもたらす驚きの効果を淡々と見ていくことにしよう。
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茶カテキンの驚くべき健康増進効果
緑茶には、茶カテキンの1種であるエピガロカテキンガレート(以下、EGCGとする)が豊富に含まれている。
この、緑茶成分エピガロカテキンガレート(EGCG)には主に以下の健康増進効果があることが複数の研究成果により明らかとなっている。
エピガロカテキンガレートの健康増進効果
- 抗酸化作用(疲労回復効果)
- 動脈硬化の予防
- 高血圧の予防
- 抗がん作用
- 風邪予防 等
さらに、緑茶の効果はこれだけにとどまらない。
筋肥大を目的とするトレーニーにとってさらに喜ばしい効果をもたらしてくれるのだ。
緑茶 が持つ2つの筋肥大効果
その1 緑茶 にはカフェインが豊富に含まれている
カフェインには興奮作用があり、トレーニングに対する集中力を高め、パフォーマンスを向上させる効果が期待できる。実際のところ、カフェインは多くのプレワークアウトサプリの主成分として配合されており、その確かな効果は多くの研究により証明されている。
カフェインの詳しい効果についてはこちらの記事もご覧いただきたい。
カフェイン摂取によるトレーニングにおける主な効果
- パワーアップ
- 筋持久力アップ
- 疲労軽減
- 脂肪燃焼効果
- テストステロンの分泌
などが挙げられる。
なお、緑茶100mg当たりには約30mgのカフェインが含まれているが、(比較:コーヒー100mg当たり約60mgのカフェインが含まれている)カフェインの効果を実感するには、体重1㎏当たり4㎎のカフェイン摂取が必要と言われている。
したがって、体重が60㎏の場合、240 ㎎(60×4=240 ㎎)のカフェインをトレーニングの30分前に摂取することが理想とされるが、この全てのカフェインを摂取することは現実的ではないので、不足分はカフェイン単体のサプリメントか、プレワークアウトサプリで補うと良い。
その2 茶カテキンエピガロカテキンガレート(EGCG)が筋肥大効果を生む
筋トレ時に筋肉を強く収縮できるようにしたり、グルコースや脂肪酸といった栄養素を筋肉に効率よく運搬する働きを持つホルモンの一種カテコラミンの働きを鈍くしてしまう酵素COMTの働きを抑制するのが、緑茶に多く含まれる茶カテキン“EGCG”である[1]。
緑茶 が筋肥大に優れているもう1つの理由
茶カテキン(EGCG)とカフェインを同時に摂取するとカテコラミンの働きがさらに加速することが分かっている。
というのも、カフェインにはカテコラミンの生成を促進する働きがあるからである。
脂肪燃焼に必要とされる茶カテキン“EGCG”の量は?
一般的に、脂肪燃焼効果を得るのに必要な“EGCG”の量は、1日当たり400 mgとされる。
急須で入れた一般的な緑茶100 ml中にはEGCGはおよそ80 mg含まれている [3]ので、緑茶を摂取することによる脂肪燃焼効果を得るには、緑茶をおよそ500 ml摂取すればよいことになる。
緑茶 から“EGCG”を効率的に取り出す方法
EGCGは、低温のお湯では抽出されにくいため、80度以上の熱湯を注ぎ、少し時間(2~3分)を置くことで効率的にEGCGを抽出することができる。
緑茶の驚くべき効果のまとめ
以上、緑茶には通常の健康効果に加えて、
カフェインによる
- トレーニングのパフォーマンス向上
EGCGによる
- 強い筋肉の収縮
- 筋肉への効率的な栄養運搬
- 脂肪燃焼効果
という我々トレーニーにとって非常に喜ばしい数々の効果が得られるのである。
私はマイボトルで毎日、あったかい緑茶を仕事場に持ち込んでいる。
緑茶を飲む新習慣を始めて、トレーニングライフをより豊かにしよう。
参考文献
[1] Mantione KJ, et at (2010) Catechol-O-methyltransferase: potential relationship to idiopathic hypertension. [2]Bérubé-Parent S ,et al (2005) Effects of encapsulated green tea and Guarana extracts containing a mixture of epigallocatechin-3-gallate and caffeine on 24 h energy expenditure and fat oxidation in men. [3] (2017) 株式会社 葉桐 テレビ放送「エピガロカテキンガレート」粉末茶につきまして