三角筋 を科学的アプローチで徹底的に鍛える筋トレ方法とトレーニング種目

[記事公開日]2018/02/10
[最終更新日]2018/08/15

三角筋

誰もが憧れる丸みを帯びた大きな肩は、肩の構造を把握して適切にトレーニング種目を選択することで最短で手に入れることができる。



まずは三角筋(肩)の大まかな構造を理解することから始めよう。



三角筋 の前部・側部・後部を理解する

三角筋

 

三角筋は”さんかくきん”と呼ばれる通り1.三角筋前部2.三角筋側部3.三角筋後部の3つの部位から構成される。

これら3つの部位はそれぞれ異なる役割を担っている。

 

三角筋 が担う3つの主な動作

解剖学三角筋

BodyParts3D/Anatomography

三角筋前部

  • 肩の屈曲(腕を身体前方に上げる動作:フロントレイズの動作

 

三角筋側部

  • 肩の外転(腕を身体の外側に挙げる動作:サイドレイズの動作

 

三角筋後部

  • 肩の水平外転(腕を身体の後方へ水平移動させる動作:リアレイズの動作

 

このように三角筋の3つのそれぞれの部位が異なる役割を担っているため、我々は極めて高い自由度で腕の動作を行うことができるのである。

 

 

ポイント
三角筋の全部位をバランスよく鍛え上げるには、各部位(前部・側部・後部)のそれぞれの特性を理解した上でトレーニング種目およびセット数、レップ数を決めてやることが重要となる。



三角筋 を最も効率的に鍛える方法

疑問

 

我々が知りたいのは三角筋に可能な限り強い刺激を加え、その成長を最大限に引き出す方法である。

その方法を順番に習得していこう。

三角筋を鍛えるには低負荷高レップかそれとも 高負荷低レップか

ダンベルでショルダープレス

 

三角筋は速筋線維と遅筋線維がほぼ同じ比率で構成されているため、速筋線維と遅筋線維の両方から成る三角筋を効率的に鍛えるには、低負荷トレーニングと高負荷トレーニングの両方を組み合わせるのが筋肉の成長を引き出す上で最も合理的な選択であると考えられる。

<参考>速筋と遅筋の両方を筋肥大させるレップ

私の周りの多くのトレーナーは、三角筋のサイズアップに最も効果的な種目はプレス系種目であると語っている。

 

➡ゆえに理想的な三角筋のトレーニングは、第1種目にプレス系種目(コンパウンド種目)を採用し、高負荷でトレーニングを行うと良い。

 

2種目目以降はレイズ系種目を取り入れ、高レップで各部位(前部・側部・後部)にピンポイントでアプローチを行うのが良いだろう。

 

 

第1種目のプレス系種目はダンベルか、それともバーベルか

ショルダープレス

 

三角筋の筋タンパク質合成を最も加速させるためには、第1種目にバーベルを使用すべきなのか、それともダンベルを使用すべきなのか。

ここに興味深い研究報告[1]がある。

三角筋を最も強く活性化させる種目を決定すべく、以下の4種目を対象として実験が行われた。

 

  • スタンディング・バーベルショルダープレス
  • シーティット・バーベルショルダープレス
  • スタンディング・ダンベルショルダープレス
  • シーティット・ダンベルショルダープレス

 

そして、実験結果は以下のようになった。

 

1種目目はダンベルプレスが効果的

三角筋 を鍛えるショルダープレス

 

実験結果によると、三角筋前部を強く活性化させるにはダンベルを使用してトレーニングを行うことでターゲット部位がより強く活性化されることが分かった。

三角筋前部を最も強く活性化させる種目

  • スタンディングダンベルショルダープレス
  • シーティットダンベルショルダープレス

 

しかしその一方、上記の全4種目を行った場合の三角筋側部・後部の活性化レベルは、三角筋前部の活性化レベルに比べて、極めて低いことが分かった。

 

また、2013年に行われた別途研究においても、ショルダープレス(スミス)を行った場合、三角筋前部の活性度合いが70%であったのに対し、三角筋側部においてはわずか20%の活性度合いという結果になった[2]。

さらに、2014年に行われた研究報告[3]においても同様の結果が報告されているが、プレス系種目を行う際にスミスマシンを使用せずにダンベルを使用することで三角筋側部をより活性化させることができると結論付けている。

 

➡つまり、ダンベルまたはバーベルを用いたショルダープレスだけでは三角筋側部・後部を効率的に鍛えることは難しいのである

 

そして、これらをまとめると以下の事が言えるだろう。

 

プレス系種目は主として三角筋前部に刺激が入る

ショルダープレス

 

プレス系種目は三角筋前部に刺激が入りやすく、三角筋側部・後部を効率的に鍛えるにはプレス系種目以外の種目を取り入れる必要がある。

 

 

ビルダーの三角筋の発達度合いを調査

ゴリマッチョトレーニング

 

現役ボディビルダーの三角筋の発達度合いを一般人の三角筋と比較した調査報告がある。

その報告によると現役ボディビルダーの三角筋前部はトレーニングを普段行わない者の三角筋前部に比べ約5倍の筋肉量を有し、三角筋側部においては約3倍、そして三角筋後部においてはたったの1.1~1.15倍の発達度合いであることが分かった。

 

➡これらの事実から言えることは、三角筋前部に比べて三角筋側部・後部において発達の余地が大きく残されているということである。

ゆえに、三角筋全体を大きく発達させるには、三角筋側部・後部にターゲットを絞ったアプローチを取る必要があるのである。

では、三角筋側部・後部を効果的にアプローチするにはどうすれば良いのか。

 

 

三角筋側部の効果的なアプローチ方法

サイドレイズ

 

2013年の研究報告によると、三角筋側部を最も強く活性化させる種目として挙げられているのが、

  • ダンベルサイドレイズ
  • ケーブルサイドレイズ
  • リアデルト(マシン)

 

の3種のレイズ系種目である。

 

アップライトロウも三角筋側部の発達に効果的

アップライトロウ

 

さらに、三角筋側部に強く刺激を与えることのできる種目としてアップライトロウが挙げられる。アップライトロウを行うときは、グリップ幅を広く取る(肩幅程度)ことでより三角筋側部をより強く活性化させることができると報告されている[4]。

 

 

三角筋後部の効果的なアプローチ方法

リアデルトマシン

リアデルトマシン

 

三角筋後部を活性化させるには、必ずと言っていいほどアイソレーション種目を導入する必要がある。

その効果的な種目として挙げられているのが、

  • リアデルトマシン
  • インクラインラットプルダウン
  • シーティット・ローイング

 

の3種目である。

また、複数の研究報告により三角筋後部を最も活性化できる種目はリアデルトマシンという結論に至っている。

 

三角筋の理想的なトレーニング頻度について

 

いち早く、メロン肩と俗に呼ばれる丸々とした肩を手に入れたい場合は、最低でも週に2回程度は肩のトレーニングを取り入れるべきである。

<参考>筋肥大(筋タンパク質合成)に最適なトレーニング頻度と具体的メニュー


ポイント
これまでに述べたように、三角筋側部・後部は、三角筋前部に比べて刺激を伝えるのが難しい部位であるため、三角筋全体の発達を促すためには上記のサイドレイズやアップライトロウをトレーニングメニューに積極的に取り入れることが重要である。

 

これら全ての事柄を加味して、三角筋の発達を最大限に引き出すトレーニングメニューを紹介しよう。

 

三角筋を徹底的に鍛え上げるトレーニングメニュー

 

1種目目

ショルダープレス

ダンベルショルダープレス

 

2種目目

アップライトロウ

ワイドグリップ・アップライトロウ

 

​​3種目目

ケーブルサイドレイズ

ケーブルサイドレイズ

 

4種目目 

リアデルトマシン
​​

 

セット数は基本的に各種目4セットずつ行う。

筋肥大に最適なレップ数に関しては【筋肥大とレップ数】筋肥大に最も効果的なレップ数とは?のページをご覧いただけると、さらに効果的なトレーニングメニューを組むことができるだろう。

理論を知れば何をすべきかがもっと鮮明に見えてくる。

早速ジムに行って実践してみよう!



参考文献

[1] Saeterbakken AH et al. (2013) Effects of body position and loading modality on muscle activity and strength in shoulder presses

[2] Cíntia Ehlers Botton et al. (2013). ELECTROMYOGRAPHICAL ANALYSIS OF THE DELTOID BETWEEN DIFFERENT STRENGTH TRAINING EXERCISES

[3] Schick EE et al. (2014) A comparison of muscle activation between a Smith machine and free weight bench press.

[4] McAllister MJ et al. (2013) Effect of grip width on electromyographic activity during the upright row.